溜息集積場 出張所

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ガメラ対大悪獣ギロンを見ました

TOKYO MX秋のガメラ祭り大トリ(ジグラとジャイガーが「俺らは?」みたいな顔でこちらを見ている)だったギロン、放送から1ヶ月ほど遅れてようやく見ました。例によって初見です。

いやホントいいですね。バイラスを踏まえてさらに明確化された子供を軸にするという視点、それと裏返しの子供を信じない大人たちの酷薄さへの冷ややかな視線(母お二人の印象が強いけど、地味に1番怖かったのが家に乗り込んでくる記者の一団でした。言ってることも口調も間違ってるわけでも悪いわけでもないのに超怖い)、かつて栄華を極めながら些細な躓きで滅亡する高等文明、そして何よりギロンとガメラの大暴れ。当時の流行り物(およびどうやら大映の当時の他作)を取り入れながら今見てもめちゃめちゃ面白いというバランスがなんか妙にいい。子供達の言葉を信じない大人、という構図が明確な分、唯一、悪いことをしたら叱るけど素直な(≠従順な)子供の言葉を素朴に信じてくれる近藤さんの安心感がすごい。

この直前が「対バイラス」なので、「あの話あった後に宇宙人の実在信じてもらえないの!?」という思いもちょっとあるんですが、昨今の様々な諸問題を考えると「まあ信じないよ地球人は……うん……」みたいな心境になってしまい、変なところにつらいリアリティがある。ガメラシリーズを監督された湯浅監督はのちに80をメインで担当されていますが、あの1話(レオまでの事件があるはずなのに5年経っただけで怪獣の存在を誰も真剣に考えなくなっている)といい、平成ガメラの文法とは別の部分で妙な現実味を載せてくる監督だったんだろうなと感じます。あと今作のテラとそこに住んでいた人類、ギャオス生み出しちゃった結果滅亡してるのも含めて、かなり平成ガメラアトランティス文明の着想元感が強い。明夫くんとトムがいれば万事解決だったんや!!(雑な混線はやめろ) 

あとは何よりあれです。怪獣図鑑等では散々目にしていた「宇宙ギャオス:肉は臭くて食べられない」が実際どんな演出だったのかが見られたことに、映像自体はそんなに激しい演出ではないにしてもかなりの感慨があった。知識としては知ってるけど本編・映像でどう扱われているか?どんなワンダーが感じられるか?を実際見るのが特撮映画・怪獣映画の醍醐味だなと改めて感じた部分でした。おもむろに溶接を始めるガメラの絵面が最高すぎる

今回たまたま見れるテレビ放送があってようやく見ることができましたが、そもそも旧作を見るのをかなりサボっている人間なので(いやサボりたくてサボってるわけじゃないつもりなんですが、というこれ自体が言い訳だよな……) 「宇宙大怪獣」まで含めて残る昭和ガメラ3作やギララに関してもできれば早く見たいですね(ガッパはなぜか見たことがある なんでだよ)  あとこの辺をおそらく全部見たことのあるであろうアカネさん、一体どんな環境にいたんだ……という疑問もちょっと再燃してきた。以上です。